楽しい職場とは?

先日、ある法人のお客様とホームページ制作の打合せをしていて、新卒求人募集の話になりました。私が「新卒学生さんはどんな会社に入りたいと言われますか?」とお尋ねしたところ、「だいたいの新卒学生さんは楽しい職場に行きたいって言いますね」というご返答でした。

実際にたくさんの新卒学生さんを面談される立場の方ですから、おそらくその通りなのでしょう。これだけの売り手市場ですから、新卒学生さんが強気に楽しさを求めるのも理解はできます。そりゃ楽しくないより楽しい方がいいですよね!

ただ仮に楽しい職場に行ったからと言って、自分が楽しさを感じられるかというと、そうでもないと思います。求人を行う企業側は、新卒学生さんが入社してくれて、かつ入社後も退職しないように、教育研修を実施したり、メンターを付けたり、いろいろと工夫をされていると思います。

ただその環境を生かすかどうかは本人次第だと思います。仮に楽しい職場であったとしても、職場と呼ぶからには、上司や同僚が居て、さらにお客様を相手する必要があります。仕事の種類にも依りますが、お客様の方が楽しさを求めてお金を支払われるケースも多いですから、まずはお客様に楽しさを与える側に回らなければなりません。

楽しさを与えられる側から与える側に立場を変化させる ― 学生から社会人になるときに一番戸惑うのがこれかもしれませんね。学生時代にも面倒なことや辛いことはたくさんあったと思いますが、また社会人の面倒臭さや辛さはレベルが違います。なにせ与える側に回るわけですから。

自分から積極的に働きかけなくても周りがチヤホヤしてくれるという楽しさは、社会人生活にはおそらく皆無だと思います。自分から積極的に動いて、周りに働きかけていって、上司や同僚やお客さんの役に立って、その善行(というのかな?)が積み上がっていけば、ようやく周りにチヤホヤされるかな・・・という程度でしょうか。お金をもらっているのだから当たり前でしょ!という扱いを受けることも多いですが。

私も自分より一回り以上若い方々と日々接して、自分から変わるのではなく、周りが自分を変えてくれるのを待っているのを感じることがあります。それは結局は変わりたくないのかなと私は解釈して、本人の意思を尊重することにしていますが、結果的に仕事が身に付かず、退職していくのを見ると、もっと強く強く働きかけるべきだったかと反省することもあります。ただパワハラと言われそうで怖いんですよね。難しい世の中です。