Webマーケティングについて相談したい

Webの発達によって、本当に情報が豊かな時代になりました。例えば、企業様が「会社紹介のホームページを作りたい」と思えば、Webで検索すればたちどころにホームページ制作会社が見つかり、逆にどの会社に声を掛けてよいか迷うくらいでしょう。

「会社紹介のホームページを作りたい」という具合に、やりたいことが比較的明確な場合は外注先をWebで検索すればいいわけですが、「Webを使って何か会社の利益になることをしたい」と漠然と考えておられる場合は、あまりの選択肢の多さに何から始めたらよいのかわからないのではないでしょうか。

おそらくそういう場合は、ライバルの動向を調べたり、ネットで見知った知識やセミナーで聞いた話を参考にして、自社のWeb戦略を考えられることと思いますが、会社によって予算・納期・商品・人員・経営方針等々、制約要因が全く異なりますから、他社の成功戦略を自社に取り入れてもうまくいかないことが多いです。

先日とある卸売事業者さんのご相談を聞く機会がありました。かなりの費用を掛けて数万点の扱い商品をB2BのECパッケージに登録して、事業者向けにネット販売しようとしたそうです。ただしその会社は歴史が長く、既に多数の営業マンを抱えており、その営業マンが優良顧客に張り付いているような状況でしたから、ネット販売に対しては協力的ではなかったようです。(ネット経由で売れても自分の営業成績になるなら協力するかもしれませんが、そうでないなら協力するわけありませんよね。)

また購入する場合は認可を持っていることが法律で義務付けられている特殊商材ばかりでしたので、注文顧客がその条件を満たしているか確認する必要もあります。また人命にも関わる商材ですから、商品知識の未熟な購入者が注文し、事故に繋がらないともかぎりません。もともとネット販売に不向きな商材だったと言えるでしょう。それに扱い商品が数万点もあり、とても現状の事務スタッフだけでは商品情報を更新していけないという問題も出ていました。そのようないくつかの問題が絡み合って、ネット販売プロジェクトはほとんど効果を成していないようでした。

上記のような会社さんの場合は、無理にネット販売を行うのではなく、取り扱い商品をネットカタログとして情報公開し、営業マンの営業支援ツールにする方が良かったと思います。取扱商品をネット公開することで、潜在顧客が商品を新たに知る機会にもなりますし、アクセス解析を行うことで意外な商品ニーズがわかるかもしれません。製品カタログや仕様書をPDFとして載せておくことで、わざわざカタログを郵送する手間が省けるかもしれません。PDFをダウンロードする際に会員登録などを義務付けたとしたら、営業マンにとっては嬉しい見込顧客リストが手に入ったかもしれません。

また顧客が直接購入するネット販売ではなく、自社の営業マンが発注するための社内発注システムとして利用したら、もう少し活用できたかもしれません。例えばデータ通信のできるiPadを営業マンが持参し、顧客からの相談に応じて商品情報を検索して説明し、注文があればその場でシステム発注、というふうにすれば、今の営業スタイルを変えずに、ペーパーレスで迅速な業務フローが作れたかもしれません。

この会社さんはわずかながらB2C商材も扱っておられました。今後の経営方針として、一般顧客向け商品をネットで販売したいというお考えがあれば、B2CのECパッケージを使って、ネット販売するのはあり得る選択肢だったと思います。聞いてみたところ、そのようなご意思はなかったようですが。

上記は一例ですが、御社のビジネスの状況や方針を深く理解し、Webで何をしていけば効果的かを助言してくれる存在がいれば、効率よくWebで成果を上げることができるでしょう。Web制作会社に比べると、WebマーケティングやWebコンサルティングの会社は多くないと思いますが、アドバイスを求めてみてはどうでしょうか?

弊社はWeb制作会社で、Webマーケティングに強みをもった会社ではありませんが、今まで培った知見を活用して、Web戦略・Webマーケティングについても有効なご提案ができればと思っていますので、お気軽にご相談ください。