賃上げの根拠って?

従業員の給与改定の時期でしたので、なぜ賃上げをするのか、その根拠について深く考える機会がありました。

正式な昨年度決算はまだ出ていませんが、すでに速報値は出ています。結果としてあまり良い経営成績ではありませんでした。足元の経済もとても悪いです。コロナ特別貸付金の返済が今年頭ぐらいからスタートする企業が多いようです。オリンピックも中途半端で終わりましたし、政府も成長より分配という考え方のようです。近隣諸国ともうまくいかず、米中対立の板挟みになっています。あまりに好材料がなさすぎて、経営者としては暗澹たる気持ちになります。

そんな陰鬱な気持ちもあるのですが、私たちはお金や数字を追うのではなく、価値ある成果を追いかけて去年一年間を頑張ってきました。ですから昨年度の成果が今年や来年にきっと活きてくる、数字を伴って私たちの創り出した価値が証明されると信じています。未来のことは何もわかりませんが、去年より今年のほうが経営成績もよくなってくるはずだし、そうなるように行動を開始しています。

本題の賃上げですが、、賃上げするのは社内制度だけであれば簡単な話ですが、経営者はそれを実際に証明しなければなりません。正直なところ、結果は今年末にならないとわかりません。賃上げもあくまで昨年度より経営成績が良くなるはずだ、という予測のもとに建てられた仮説に過ぎませんから。

混沌とした今の世で、未来を読むのが本当に難しい。でもおそらく「読む」のではなくて、「決意し行動する」のが大事なのだろうなと思います。大事というか、それしか生きる道はないと思っています。

私は経営者として今年度は約3%の賃上げを約束しました。その3%に根拠はありません。3%の賃上げし、同時に3%の利益を出すには、30%の売上アップが必要になりますが、それらを事実にするんだという覚悟があるだけです。ただただ無心で頑張ります。