内製か、外注か?

今まで弊社は内製にこだわってきました。内製の反対語は外注だと思いますが、外注とはいわば「社外の人」「助っ人」ですので、外注に頼るのは卑怯ではないかと思っていました。クライアントも外注を望んでいないと思いましたし。

とはいえ、現実的には手に職を付けた人から独立していきます。思惑はいろいろで、独立した方がもっとお金が稼げるとか、時間が自由になるとか、専門性を高められるとか、一人で仕事する方が気楽とか、そんなことを考えているようです。

弊社からもおそらく十人以上の社員が今まで独立していきました。喧嘩別れした人もいましたが、たいていは社員の意志を尊重するという形で、お互い同意のうえで穏便にお別れしたと思います。

人が抜けると、人を雇用しますが、なかなか抜けた人と同程度の知識やスキルを持った人は応募してきません。むしろ実践的な知識やスキルを得たいという未経験者、初学者がたくさん応募してきます。そして雇用して、イチから教えて、知識とスキルが付いてきたと思ったら、また抜けて、また雇用して、その繰り返しが延々と続きます。(溜息)

それでもその中で顧客や実績が増えていったり、共有知が社内に蓄積されてきたりすると思うので、けっして無駄にはならないと思うのですが、どうしてもベテランが抜けて、新人が入ったときに、業務の質と量が瞬間的に落ちます。これはクライアントにとって望ましいことではないので、本当につらいことです。

もし会社の内か外かを区別することなく、プロジェクトに参加できるようになれば、もっとアウトプットの質と量は上がると思います。内製主義を重んじてきた自分からすると非常に複雑な気持ちですが、業務の質と量を安定させるためにも、外部にもっと協力を求めていってもいいのではないかと思うようになりました。

そんなわけで、クライアントの利益になるのであれば、プロジェクト単位でさまざまなデジタルクリエイターさんと協業していければと思います。