利益を稼ぐことは大事だけど

いよいよ年末が近づいてきました。会計データと睨めっこしながら、溜息をつくことが多くなりました(笑)さて、今回は利益を稼ぐことは大事だけど、そればかり見ていると、将来的な利益を損ねてしまうかもって話です。

利益を上げる方法って、基本的に、①売上の増加 か、②原価の削減 のどちらかだと思います。今は、売上単価を上げることで、売上の増加を実現しようという流れになっている感じですね。提供しているモノやサービスが相手の期待を超えていれば売上単価アップには喜んで応じてもらえると思いますが、そうでなければこちらの売上増加は、お客さんの経費増加になりますから、なかなかお客さんも良しとしません。となると一番手っ取り早いのは原価の削減です。

私たちのようなソフトウェア開発業だと、人件費が主な原価になりますから、わかりやすく言えば、短い時間でちゃちゃっと作れば、利益は上がるわけです。お客さんにはわからないようなところで手を抜くとかですね。

それで利益はすぐに上がるのですが、やはり型通りにやってるなとか、手を抜いているなって、お客さんに雰囲気で伝わります。お客さんも気分が悪いので、次は品質に見合った金額で契約しようと、安い金額で交渉してきます。そうなると売上単価ダウンになって、利益は無くなります。

実はこういうシーンって至るところで目にします。目先の利益を追うあまり、結果的に手抜きのようになって品質がダウンし、お客さんから値切られたり注文をもらえなくなったりするという。もったいないなと思います。

弊社も利益を取らないと会社運営ができませんから、この仕事で利益を取りに行くのか、それとも利益はなくなるかもしれないけど自分たちの納得できる品質を取りに行くのか、いつも悩みます。

いつも悩むのですが、基本的には利益を考えず品質を取りに行くことが多いです。もちろん赤字を掘り続けるのでとてもつらい時期が続きますし、会社の雰囲気も鬱々とした感じになりますが、1年遅れくらいで仕事が評価されて、売上単価アップが実現し、なんとか皮一枚で繋がるという感じです。

もうちょっと計画的に利益が出せればいいのですけどね。でも長い目で見れば売上単価アップで経営は楽になっている気がするので、潰れなければこのままでもいいかなと思っています。