お客様インタビュー

紙からWEBへ 広告戦略の大きな変化を 実感しています。

#9 株式会社市金工業社 取締役営業本部長 卯ノ田正彦様 / 営業二課課長 山口道正様

お客様インタビュー

#9 株式会社市金工業社様

フィルム塗工装置・延伸装置・ラミネート装置・液処理装置など、最先端の高分子化学分野でオーダーメイドの産業機械の製造を手掛ける株式会社市金工業社。2022年3月のWEBサイトリニューアルを経て、社内の営業戦略への意識が大きく変化したそうです。コンペによる選定の流れや運用後の効果の中身に迫りました。

取材日 
2023.02.22
社名
株式会社市金工業社
設立
1954年6月
代表
川口剛史
所在地
滋賀県草津市野村4-3-10
事業内容
高分子化学工業用機械の製造販売
従業員数
85名(2023年3月現在)
資本金
1億円

※取材当時の情報

事業内容について

御社の事業内容について教えていただけますか。

卯ノ田

弊社は、産業資材用の生産装置を製造しています。具体的には、家電製品、家具、服飾品など、身の回りにある様々な製品に使われる素材を作り出す装置を製造しています。化学高分子分野や化学産業分野にお客様が多く、例えば、フィルムや機能性シートなどを作り出す装置の製造を行っています。

リニューアルの経緯と選定理由

一目惚れのような感じでした。

WEBサイトのリニューアルに至ったきっかけは何でしたか。

卯ノ田

時流の変化に伴って情報収集のあり方が変わってきました。専門誌や新聞などの紙媒体よりもインターネットでの情報収集が主流になっていますので、その基盤となるホームページが古い見た目では必ず淘汰される。そういった理由から社長は何年も前からホームページの刷新を考えていました。そこで私の方に指示があり、動き出したのが計画のスタートでした。
直接的なきっかけとなったのはコロナ禍ですね。今までは単純に営業部門が忙しく、以前のホームページは業者さんに丸投げで、精査しない状態で片手間に動かしていたというのが実態でした。そんな時にコロナ禍で営業部門が出張できなくなり、時間ができたことでホームページリニューアルのプロジェクトに集中的に取り組むことができたんです。

「WEBサイトが古いままでは淘汰される」というような感覚は、どのような場面で感じ取られたのでしょうか。

卯ノ田

弊社はカスタムオーダーの装置メーカーなので、秘匿性の高い情報を取り扱っています。そういう意味で広告を打ちにくいということもあり、ホームページがあるから受注に至ったというケースはほぼ無いんです。ただ一方、リクルートについてはそういう訳にはいかないんですね。学生さんや一般の方が情報収集するにあたってホームページというのは必ず見るソースだと思います。そういったターゲットに対して力が発揮できるようなホームページにしていかなければならない。そういうことを強く感じていました。

委託業者選定の流れや選定時のポイントを教えていただけますか。

卯ノ田

まずは旧態依然としたやり方は止めようと考えていました。今までと同じ業者さんに新しいコンセプトを持ってやってもらうというのでは何も変わらない。「ホームページをリニューアルすることで総合的に広告戦略を伸ばせるような進め方に」という社長の意向も聞いていましたので、私から「コンペにしたい」と申し出ました。そういった背景があったので、作って終わりではなくその先も考えてくれる業者さんにお願いしたく、今回は6社ほどの会社とお話しさせていただきました。

山口

まず私が県内の業者さんを調べて、10社ほどを見つけ出したんです。WEBサイト制作をされている印刷業者さんなども含めて10社ほどを選び、その中から6社にコンペのお願いをさせていただきました。
選定のポイントと言うと、秘匿性を含む情報をいかに工夫して出せるようにしてもらえるかということです。その点は一番重要視したと思います。

実際の選定方法としては、各制作業者に対して項目毎に点数化していくような流れでしょうか。

卯ノ田

はい、2段階に分けて数値的な比較をし、選定させていただきました。各社のプレゼン内容を営業部全体で共有し、総合ポイントをまとめましたね。
トップダウンで決めるような進め方は止めようと考えていましたので、営業部全員がプロジェクトメンバーになり、同意を得ながら進めていきました。営業部メンバーにはZ世代もいましたので、特にデザインについては若い世代の意見を尊重しましたね。総合的に、そういった世代が見たいと思えるようなものが必要だと感じていました。

弊社を選定頂いたポイントはどこにあったのでしょうか。

山口

一番インパクトがありましたね。デザインの柔らかさやプレゼンの内容が思い描いていた通りだったので、私は一目惚れのような感じでした。
デザイン性よりも中身が大事だとアピールされる業者さんもいらっしゃったんですが、私自身は「機械メーカー=硬い」というイメージを払拭したく、みなさんが通いやすいホームページにしたかったので、そういう意味で一番ニーズにマッチしていたかなと思います。
当然部内の若いメンバーの評価も含めましたが、その中でもやはり御社が一番いいという評価だったので、これで推していこうという展開になりました。

卯ノ田

御社のように最初から明快にデザイン提案が出てきたところは少なかったと思います。提案いただいたデザインやコンセプトの出し方で最初から決まっていた感じです。お世辞っぽくなってしまいますが、担当してくださったデザイナーさんのスキルと個性は、決定的な要因だったかもしれないです。彼は「ナックウェブさん推し」でずっと変わらなかったですよ。笑

山口

逆に言うとリクエストがしつこかったでしょ。笑
期待値が高かったから、変更を繰り返していただいて、なかなか納得しなかったですよね。ただ、段階的に選考を進めることでブラッシュアップができましたし、そんな私たちの期待に応えてくださった結果が、御社の選定に繋がったのかなと思います。

制作物と運用後の効果について

過去の実績をテクニカルイラストで表現することで、PRがしやすくなりました。

実際出来上がった制作物についてのご感想はいかがですか。

山口

デザインも気に入っていますし、考えていたことが実現したホームページになりました。想定以上の所もあり、全般として満足しています。
製品のテクニカルイラストやキービジュアルなど、グラフィックの制作もかなり苦労して進めましたが、あれを完成させたことによってお客様に説明しやすくなりました。秘密保持の関係上、今まで過去の実績をホームページに掲載することができなかったんですが、テクニカルイラストという形で表現できたことで、「この会社は実績があるんだな」という理解を示してもらえますし、こちらからもPRしやすくなりました。

リニューアル後に、社内や社外の反響や変化はありましたか?

卯ノ田

社外への訪問回数を増やして市金の知名度を上げていくときに、そのネタとしてホームページを積極的にPRしています。お客様からは「今の時代の若者受けするホームページにしたんですね」というようなことも言われました。
社内の意識としては、ただホームページが存在するというだけではなく、「ホームページを活用して営業する」という方針に変わったのが、ものすごく大きな変化だと思っています。今は検索対策について分析中です。その辺りはWEBに強い若手社員に任せていますが、Googleのワード検索数の推移などが以前とは変わってきていますね。

その他、運用後の効果は何かございましたか?

卯ノ田

以前からイプロスというものづくり向けデータベースサイトに登録していますが、ホームページリニューアルに併せてイプロスの中身も変え、相乗効果でそちらの検索件数も上がりました。
また、ホームページという基盤が出来たこともあり、紙媒体での広告も見直しました。1年間で広告を出しているところを全て調べ、お客様がどんな本・雑誌・新聞を読んでいるのかインタビューしました。そこで出た結果、ある専門雑誌についてはほぼ100%見ておられると分かり、そこに広告を打つことは効果的だと判明しました。広告に関しても、ホームページをベースに展開していけるので、一体感が出ていると思います。
お客様がどのくらい来ているのか、どこから来ているのかというのを意識するようになり、「ホームページがリニューアルされるだけでこんなに広告戦略が変わるんだ」というのを実感しています。

ホームページをリニューアルしたことによって、様々なことが好循環し始めているということですね。

卯ノ田

私が最初に営業本部長に就任したときに一番最初に言ったのが「この部門にはマーケティングリサーチが一切ない、それじゃダメだ」ということだったんです。そこを改革できたのは、私は正解だと思っています。
影響として大きかったのは、ホームページリニューアルを通して、村元さんと営業部の私たちが具体的に話しをした事じゃないかと思っています。今まで営業メンバーはお客様のところを走り回っていましたので、ホームページへ意識が向いていませんでしたが、今回の制作プロジェクトを通して意識が変わり、新しい展開ができているのだと考えています。

総評

では総評をお聞かせいただけますか。

卯ノ田

長年やりたかったホームページのリニューアルが叶いましたし、運用後もそれなりに結果が出ており、非常に喜んでいます。全員が大いに納得できるホームページになりました。
このコロナ禍でホームページをリニューアルしている会社はたくさんあって、デジタル化が更に進んでいる印象なので、置いて行かれなくて良かったです。タイミングよくリニューアルできたことは幸運だったなと思います。

今後ナックウェブに期待すること

今後ナックウェブに期待することはございますか。

卯ノ田

良くも悪くもホームページというのはその会社の印象を決定づけると思いますので、メンテナンスや定期的なリニューアルもしっかりと考えていきたいです。そのためにナックウェブさんとは長いお付き合いをさせていただきたいなと思っています。
WEBの流行はどんどん変わっていくと思うので、今のホームページが古くなってきたときに、時代にマッチした表現をご提案いただけるとありがたいなと思います。

今後の戦略

最後に、御社の今後の戦略やビジョンがあれば教えていただければと思います。

卯ノ田

今後、営業は情報戦だと考えています。情報を受け取るだけではなくて発信していかなければならない。そのためのステーションとしてホームページが一番重要なものになると考えているので、上手く活用していきたいです。
我々の目的は新しい仕事の開拓です。新しいお客様に見ていただきやすかったり、声がかけやすいように、ホームページを使って我々の新しい分野に進出できるきっかけとなるようなものにしていきたいと思っています。

制作担当者からのひとこと

今回のリニューアルでは、市金工業社様が積み上げてこられた企業としての価値や強みが存分に伝わるように、サイト設計やデザインを含め、細部にまでこだわって制作いたしました。特に、今までは掲載が難しかった各種製品をテクニカルイラストとして表現したり、「塗る」「延ばす」などの技術的な部分もイラスト化することによって、よりユーザーに伝わりやすいコンテンツに仕上がったと思います。
WEBサイトリニューアルに対する市金工業社の皆さんの熱意が伝わり、弊社もその思いに応えようと制作させていただきました。公開後も存分に活用いただいており、大変嬉しく思っております。

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